この記事でわかること
- 自宅の譲渡損益の計算式
- 取得費の計算方法
自宅の譲渡損益の計算式
自宅の譲渡損益は、譲渡価額-(譲渡費用+取得費)で計算します。「譲渡価額」は売った値段、「譲渡費用」は売るのにかかった経費です(たとえば売却の際に不動産業者へ支払う仲介手数料)。
取得費の計算方法
「取得費」は、購入代金から減価償却費相当額を引いた金額です。たとえば、2,000万円で購入した建物の減価償却費相当額が800万円だったとき、取得費は1,200万円となります。土地は価値が減らない資産とされているため、取得イコール取得した価額ですが、建物は時の経過によって価値が減る資産とされているため、取得費を算定するためには減価償却費相当額の算定をする必要があります。
自宅の減価償却費相当額の算定方法
減価償却費相当額は次の数式で算定します。
償却率は、木造の場合は0.031、鉄筋コンクリート造の場合は0.015です。その他の場合の償却率は国税庁のホームページに掲載されています。
参考 建物の取得費の計算国税庁また、経過年数は、建物の取得をしてから売るまでの年数をいいます。端数月が出る場合、それが6か月以上だったら1年とし、6か月未満だったら切り捨てて計算します。たとえば、2000年4月に取得した建物を2020年9月に売却する場合、経過したのは20年5か月なので「5か月」の部分は切り捨てられ、経過年数は20年となります。
減価償却費相当額計算の具体例
2000年4月に2,000万円で取得し、2020年9月に売却した木造建物の減価償却費相当額を計算してみます。償却率は木造なので0.031を使います。耐用年数は、上で説明したとおり20年を使います。以上を算式にあてはめます。
この建物の減価償却費相当額は1,116万円と計算できました。
取得費の額
先ほど紹介したとおり、取得費の額は購入代金から減価償却費相当額を引いて求めます。上記の例だと、2,000万円から1,116万円を引いた884万円が取得費となります。