すぐに分かる!住民税の基礎知識 | 川口拓哉税理士事務所

すぐに分かる!住民税の基礎知識

毎月の給料から天引きされる住民税。会社員の方は住民税を自分で納付することがないので、「天引きされているのは知っているけど、計算の仕組みは知らない・・・」という方も多いのではないでしょうか。

この記事では、よくある相談例を題材に、会社員の方向けに住民税の基礎知識を解説します。

相談例①

先日、社会人2年目になって最初の給与支給がありました。「1年目と比べてどれだけ昇給したかな・・・」と楽しみに給与明細を見たら、給料の金額は増えているのに手取り額は全然変わりません。「なんで?」と思って、前月の給与明細と比較してみたら、今月の明細に「住民税」と書いてありました。

住民税って社会人2年目からかかるんですか?1年目は免除されているんですか?

税理士の回答

社会人2年目になって給料は増えたはずなのに手取り額が変わらない驚き。私も同じ経験をした記憶があります。「なんで?」ってなりますよね。

理由は簡単で、住民税は「前年中の収入金額」をベースに計算されるためです。社会人1年目の住民税は大学4年生のときの収入をベースに計算されるので、0円の人も多くいます。一方、社会人2年目の住民税は社会人1年目のときの収入をベースに計算されるので、急に降って湧いて出たように感じられても仕方ありません。

所得税は「その年の収入金額」、住民税は「前年の収入金額」をベースに計算されます。一年ズレていて、少しややこしいですね。

相談例②

去年、長年勤めていた会社を退職しました。退職金は微々たるものでしたので、これからは支出を抑えていかないといけないな・・・と思っていた矢先、住民税の納付書が届いて驚きました。今年は無職で収入もないのですが、それでも住民税は支払わなければいけませんか?

税理士の回答

残念ですが、前年の収入が一定以上あれば、その翌年は住民税を納付しなければなりません。無職になって最初の年は収入がないのに住民税の納付はしなければいけないので、前年までに貯めたお金から支払うしかありません。

元プロ野球選手が、「引退した翌年はお金のやりくりが大変」と言っているのを聞いたことがある方もいると思います。高額年俸をもらっていたプロ野球選手は住民税の金額だけでも相当な納税額になるでしょうから、「引退して収入がないのに数百万円単位の金額が書かれた住民税の納付書が届く」ということも起こりえます。

なお、無職2年目の年は、その前年(無職1年目)の収入が基準で住民税が課税されるため、収入が0円の場合、住民税はかかりません。

「収入はないのに税金だけ取られる」ということへのやるせない気持ち、よく分かります。こうした課題があることから、個人住民税についても所得税と同じく「現年課税」化することが総務省にて検討されています。

出典

https://www.soumu.go.jp/main_content/000406453.pdf